革の財布を持つ楽しみは時間とともに使用者の人生を写し取るかのように表情が変わっていく様にあります。
財布を育てるという感覚を覚えたら、きっとあなたも革財布のトリコ。今回は育っているということが日々実感できるタンニンなめしを取り扱う人気ブランドと商品を紹介します。
育てる財布とは?
革財布のなかでも、使い込むうちに柔らかくなり、色も深くなるということをエイジングと呼びます。
そんな中でも特にタンニンでなめしたものは特に良く育つ革ということでファンは多い。うまく育てられるかどうかはタンナーと呼ばれる皮革の処理を行う業者によるところも大きい。
タンナーって何をするの?
生皮の状態で材料を仕入れて、この状態から財布や皮革製品に使えるように様々な処理を行う業者。処理の種類はさまざまで、鞣し(なめし)や加脂、染色といった加工すべてを担っている。
動物の皮を美しい革へとバージョンアップさせるのに必要な専門家さんです。
皮のなめしとは何?
なめしは皮に対してなめし剤と呼ばれる植物由来の渋成分であるタンニンや化学的な金属溶剤を用いるクロームなめしに大別される。エイジングが特に目立つものは有機物で処理されているタンニンなめし。徐々につやが増していく様は人生が豊かであると実感させてくれるでしょう。
タンニンなめしの財布の人気ブランド
土屋鞄製造所
抜群の知名度と信頼がある革に詳しいことで知られる、国内の有名ブランド。
ランドセル作りから始まっているお店で、張りと弾力があるコードバンの革財布財布が、とても丈夫な仕上がりです。
人気のオイルヌメ革は柔らかく普段使いにおしゃれと人気があります。
IL BISONTE(イルビゾンテ)
ARTS & CRAFTS(アーツアンドクラフツ)
Scye(サイ)
大峡製鞄(おおばせいほう)
SLOW(スロウ)
皮革の有名タンナーを紹介
日本のタンナー
日本では古典的なピットなめしによるヌメ革の栃木レザーが有名。また、コードバンでは新喜皮革や宮内産業も有名。ただ環境問題やアジア各国での低コスト生産に押されて多くのタンナーが廃業しており、数は減少している。
ドイツのタンナー
世界でも革製品といえばイタリアというほどの名産地。イタリアの北部ではクローム系タンナーが多く、中部ではタンニンなめしが最も普及しているなど土地により特徴がある。バダラッシ、テンペスティ、ワルピエの3社は古典的なバケッタ製法の三大タンナーと呼ばれている。
イギリスのタンナー
スエードで有名なチャールズ・ステッド、ブライドルレザーのセドウィックやベイカーは多くのファンがいるメーカー。また、クレイトンやトーマスウェアは代表的なタンナー。
ドイツのタンナー
ボックスカーフのワインハイマーやクローム系カーフのペリンガーなど、特徴のある処理を行うメーカーが存在。
アメリカのタンナー
ヌメ革のウィケット&クレイ