革の財布はカッコいい!わかってはいるけれど選び方がいまいちわからないという方は多いはず。
値段が高ければ良いというわけではないですし、ブランドならすべてのモデルでハイレベルかというとイマイチという革財布もあるのが事実。
ではどんなポイントに気を付けて購入すればよいのでしょうか。今回は革財布を購入するときにデキればチェックしておきたい「通」のポイントをご紹介します。
形の美しさ
お財布の形は最初に購入した時の状態がそのまま継続することになるので、まず気にしなければなりません。
モデルは最適ですか?
お財布にはいろいろな形のものが存在します。革でできた長財布といっても、シンプルなかぶせ蓋のタイプなのかチャック付きのラウンドファスナーのタイプが良いのかなど様々です。
収納性や使い勝手の良さ、耐久性などに大きく影響するポイントですのでしっかりと自分のスタイルに合ったものを見つける必要があります。
>>財布の形とメリットデメリットについて
革財布に使われている革の種類は?
お財布に使われている革の材質にも注目して選びましょう。牛革が最も一般的に使われていて人気もありますが、他の動物の皮革もそれぞれに柔らかさや風合いが異なります。
自分の好きな革
まずは最もポピュラーな
牛革で革財布の魅力に気づくというのも間違いではないでしょうね。
>>財布の材質についての解説
成型の状態は良好ですか?
特に二つ折り財布や長財布かぶせ蓋タイプの革財布の時には、閉じた時に上下左右がぴったりと揃うようにできるのかを確認してみましょう。
折りにゆがみが生じているだけでズレが発生しますので、購入直前に確認するポイントになります。
革の加工による違いを把握する
革製品はただ動物の皮をそのまま使うだけでは完成しません。加工の段階で染色されて皮革製品の原材料となっていきます。
この染色には染料系と顔料系の2種類があります。染料系(アニリン)は液状の染料の桶に革を浸漬したり、スプレーで塗布する方法がとられます。一方で、顔料系はピグメントとも呼ばれ、染料の粉を溶かしたものを塗布して色が付けられていきます。
染料系は自然の素材である革の質感や色を残している見た目になり、顔料系はマットな色の仕上がりになります。
顔料系は好きな色が選べる一方で、革本来の質感が感じにくいでしょう。エイジングもしにくいのが顔料系。メリットは耐久性でしょう。強い革が必要な方は顔料系染料のものを選ぶとよいです。
染料系は年月とともに色合いが変化するエイジングを楽しむことができます。使い込むほど自分のものという愛着は感じやすいかもしれません。デメリットは水や傷でダメージを受けやすいということ。
これらの違いはしっかり認識して革財布を選びましょう。
縫製の出来栄えを確認する
皮革製のお財布は、基本的に革と糸、あとは装飾のパーツが付くくらいで非常にシンプルです。
それゆえ縫製の状態によって、耐久性や革財布の表情などに与える影響は大きい。また、縫製こそ製造メーカーのノウハウや技術力が集結されたものになるため、しっかりとポイントを押さえて確認すると良いでしょう。
縫製のテンションやピッチは適切か
縫製のときに均一に縫えているかどうかは非常に注目すべき場所。またテンションのチェックは糸穴の周辺の革に盛り上がりができているものは固く縫われていて耐久力が期待できます。また、その盛り上がりの大きさが同じであれば、一流の技術者が縫い付けたものということが分かります。
縫い方についても、菱縫いといわれる斜めに続く縫い方であればさらに丈夫なので、耐久性を求める方は選ぶと良いでしょう。
補強すべき場所の縫製
二つ折りの財布であれば、織る時に応力がかかる部分やポケットの口の両端など、糸に対してダメージが大きい場所について補強をするために返し縫いがされているかはチェックしましょう。
これが上手くいっていないものは、使用して数年で糸が切れて修理する必要が出てきます。
良質と評価される革財布はこのあたりがしっかりしているので安心して購入できます。
ヒダ部の均一性は?
もし選んだお財布のコーナーにヘリ折りがある場合には、コーナーの皮革の凸凹(菊寄せ)のヒダが細かく整っているかを観察しましょう。
低品質のものですと、極端に大きいヒダができていて美しさにかけるものもしばしば。
もし同じデザインのものが複数ある場合にはこのような細かい点を見てどちらが良いのか選ぶのがオススメです。
革財布の端に着目すべし
革財布の見た目にも大切な財布の端部分。コバと呼ばれる革の切断面とその周辺部分は職人さんの仕事の丁寧さが見えるポイントになります。
コバの処理状態を確認する
皮革の切断面であるコバがどのような状態になっているのかは確認しましょう。コバはヤスリがけをして表面を滑らかにし、仕上げ剤を塗布してさらに磨くという工程を何度も繰り返して作られます。
高品質の革財布はざらつきがなく、エッジがしっかり角度が付いた美しいコバになります。その部分だけ見ると本当に革なのだろうかと思うくらいの物が見つけたら買い得の可能性大です。
コバと並行に施された念引きを確認する
表面と内側の皮革をしっかりと密着させるためにコバに並行するようにつけられた「念引き」という熱ゴテの後を確認しましょう。
安定してまっすぐひかれていればOK。もし乱れがあったり、極度に浅い念の場合には縫製がしっかりできていても耐久力が最大には発揮できない状態になります。仕事の丁寧さを見るうえで念引きのチェックをする余裕をもって選びましょう。